初めて、耳にした「代替療法(医療)」という言葉は、さかのぼると1998年頃になります。
当時、通常医療(西洋医療)以外の治療法のことを「代替」=代わりになる=置き換わるというニュアンスで呼ばれ、どちらかと言えば、通常医療と相反している雰囲気がありました。
西洋医療を信奉する側からは、代替医療は、“だいたい(大体)”だから、確固たるエビデンスは皆無に近い。また、代替医療を信奉する側からは、「抗がん剤で殺される」とか、「薬害が、その病気を上回る」とか、常にVSの関係でした。
昨今、ホリスティック概念を通じて、統合的なアプローチを推奨する医師、専門家が、欧米では増えていて、それを推奨する施設も同時に増えています。
本年度は、私のホリスティックジャーニー(旅)を通して、学び、体験し、感じてきたことをお話したいと思います。
1998年頃から、私は、通常医療の代わるとされる「代替療法(医療)」に関心をもち、その一端として、食事療法、経口酵素補充療法を推奨してきました。
これらの概念は、ボディ・マインド・スピリットを基盤にしたホリスティック栄養学が所以です。
何故なら、人の体を作るのは「食」であり、その食べ物も消化・吸収させて、初めて栄養素という価値になります。そして、それを担うのは、「酵素」だからです。
その後、吸収した栄養素を、細胞に運び、エネルギーや、体の形成、また、不必要なものを排泄させるには、代謝が重要で、それを上げるために、酸素をたくさん取り入れることも加わり、温熱療法院を15年以上、やって参りました。
生物学的、生理学的には、当たり前のことなのですが、「病気を治す」という医療分野には、日本では、まだまだ、取り入れにくい環境があります。
そこで代替療法という名で、たくさんの治療法が誕生してきました。
代替とは、「代わる」「置き換わる」という意味としてとらえてきた私は、ガン治療であれば、三大療法(手術、化学療法、放射線療法)を否定することでした。
「毒をもって毒を制する」という文言があるように、これらの治療には、効果もあるが、副作用という重大な症状がついて回ります。
否定する立場であれば、これらの副作用により、自分で治そうとする力=自己治癒力(免疫力)が損なわれ、「がんは消えたけど、命も消えた」ということを主張します。
確かに、人間は元来、病気になっても、なりそうになっても、自らが治す力を備えていることは、外傷の自然治癒(修復)を体験している私たちには、良く分かっているはずです。
1960年代に、バーナード・フィッシャー博士(ピッツバーグ大学)の実験で分かったことは、「宿主(人)の免疫が低下することで、ガンであれば、増殖の抑制ができない」ということでした。これにより、ガンは、全身病として提唱されるようになりました。
結論は、「発見されたガン細胞に転移がなくても、それは、いつでもどこでも全身病として、対応していくべきである」という点です。
問題は、「転移がないから、今のうちに対処(手術)する・・・」だけの発想では、前述のフィッツャー博士の提唱が反映されていないので、再び、宿主の免疫が低下することで、再発する可能性があるということになります。
アメリカで活躍している知人の医師が、「がん細胞を壊すことを医療に委ねても、がんを増殖させないためには、日常生活においての自助努力が必要です」と言っています。
その理由は、誰もが、1日に5,000個以上のがん細胞を産出させているので、いくら消しても、宿主の免疫力が、適切に働かなければ、いつでも増殖するリスクはあるということです。
このような理由から、数ある治療法の良し悪しだけを見るのではなく、自己修復の能力を高める生活基盤の上で、すべての治療を受けるということが、外してはいけないことだと痛感しました。
どの治療法が良くで、どの治療法がダメだと論じても、人それぞれが違う生命体なのだから、先ずは、日常的に、人としてすべきことをすることが、第一優先事項だと思いました。
皆さんは、どのように考えますか?
欧米では、患者様だけでなく、一般的にも、がん全身病の考え方、そして全身病としての対応方法の教育が、日本に比べて、積極的であり、進んでいると思います。
2020年、メキシコのホリスティックがん治療センターに3週間滞在する機会に恵まれました。
この時、多くの方とお話をして知ったことは、彼らは、自分の状態を知り、最低限の生物学、生理学、栄養学を、患者自らが学んでいることで、治癒モチベーションが高まっていることです。そのモチベーションが、同センターにおけるがん治療の成績が群を抜いている理由であると確信しました。
私事ですが、この度、医療+αのαを具体的にお伝えするために、1984年から研鑽してきたボディ・マインド・スピリットを統合したホリスティックヒーリング・センターを設立しました。
ボディ・マインド、スピリットを正しくお伝えすることを念頭に置いて、今年も励みたいと存じます。
Comments